大学院生のアルバイトに学部生の家庭教師をやる案件があった
大学院生の学内アルバイトに学部生の家庭教師みたいなことをやる案件があったので、そのアルバイトをしました。
しかし、その選択は間違いだったことに筆者はすぐに気づいてしまう。
何故なら、やる気のある学生を受け持つのではなくて、やる気がなく留年をするかもしれない学生を受け持たなければならないアルバイトだったからだ。
おそらく、留年する学生を減らすために考えた大学側の企画だろう
出だしからK.O級の衝撃を受ける
まずは筆者と受け持つ学生の面談から

よろしくお願いします。



受け持つ学生(タケシ君)とこのような会話を行った。
筆者はこの時ラッキーと思ってしまった。
何故なら、普通科ならある程度基礎があると思ったからだ。
しかし、その幻想は直ぐにぶっ壊された。
公式レベルの因数分解が出来ない

と筆者が言った後、タケシ君から質問が来た。
これが因数分解出来ません。

筆者は固まってしまった。
えっ、何のひねりもない、たすき掛け公式を使った因数分解だよな。
これが出来ないって、どうやって高校卒業して、底辺大学とはいえ入学してきたの?
と心の中で思ったが、タケシ君に教えようとした

講義の教科書出して。
と言った、しかし、


質問してきたのに、その講義の教科書持ってこないって、頭おかしいんじゃないのと言いたかったが、お金が発生しているので、「教科書持ってこようね。」と言って教科書なしで教えた。
やる気があって出来ないなら、教える気も起きるが、これだと筆者も教える気が起きない。
実際はお金が発生しているので、教えましたが、こんなことだとね~…
製図の課題でタトゥーを製品に彫る図面を作成
製図の講義1時間前に、その講義提出する課題をやり始めた。(教える時間は学生と相談してやる)
製図の課題って1時間で出来るものだっけと思ったが、そこはあまり考えないようにした。
課題はまあ簡単だった。
L字ブロックに貫通穴が1つ、面取りやR加工がある立体図を平面図(上から見た図)、正面図(正面から見た図)、右側面図(右から見た図)の三面図にするものだった。
そして、1時間もしない内にタケシ君が出来ましたと図面を見せてきました。
筆者はおっ、早いなと思いながら、確認した。
そこで、筆者は
絶望した
外形線しか書いてない…
平面図(上から見た図)には貫通穴がある位置に円の外形線が書いてあったが、正面図(正面から見た図)、右側面図(右から見た図)には
何も書いてない(本来なら貫通してますよと示すために隠れ線が必要)

どこがダメか分かる?


でもタケシ君が書いた図面だと穴が貫通してないよ。
だだL字ブロックに円のタトゥーを彫っているだけだよ。
穴の貫通を表現したいなら、正面図(正面から見た図)
右側面図(右から見た図)に隠れ線が必要だよ。
と言った。
しかし、タケシ君は首を傾げた。
隠れ線を知らなかったみたいだ。
と携帯画像を見せてきた。

おいおい、自分の力でやれよと思ったが、まあそこは置いといて友人の図面画像を見た。
そこには、ちゃんと隠れ線が書いてあった。
写すこともことも出来ないのかと思った。
後で分かった事だが、この時隠れ線は講義でちゃんと説明してたみたいだった。
物理の課題で計算で答えを導かずに見た目で解答
下図のθを求める課題をタケシ君はやっていて
質問をしてきた。

この系統問題はモーメントのつり合いからθを導き出すのが、普通だがタケシ君は

と答えました。

とタケシ君に聞くと
30°と解答しました。


正気なのかと思いました。
実際計算したら、79°でした(笑)
二十歳近い人(学生)の考え方だと思えませんでした。
まとめ
実際、このバイトで色々な事を学びました。
筆者も同じ底辺大学に在籍していましたが、絡んでいた周りはまともな人たちだったと、今は思います。
井の中の蛙大海を知らずでしたね。
因みに後日談ですが、タケシ君はほぼ留年が決まっているらしいです。